院長ブログ

骨粗鬆症の薬物治療

皆様、こんばんは

みやリハ院長の宮﨑義久です。当院のブログをご覧頂きありがとうございます。

開業まであと1ヶ月に迫ってきました。
大きなものは選択肢が少ないため、決めやすいのですが、細々とした備品は種類が多いため、必ず何かを決め忘れている状態です。オープンまでには準備万端にしておきます。

骨粗鬆症」の話を続けておりますが、いよいよ終盤です。
前回は、骨粗鬆症の治療に対し、何はともあれ「ビタミンD」が大切であるが、「腎機能障害」や血中の「カルシウムの上昇」などの副作用があるため、定期的な検査が必要であることを説明しました。ビタミンDは薬だけではなく、サプリもあるので、私は年齢や検査結果で使い分けています。

今回は整形外科で、一般的に処方される骨粗鬆症の薬の話です。

現在、私が処方する骨粗鬆症の治療薬は
1)ビタミンD製剤  (内服)
2)選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)   (内服)
3)   ビスホスホネート  (内服と注射)
4)デノスマブ  (注射)
5)副甲状腺ホルモン薬  (注射)
と言う治療薬が一般的です。
さらに、昨年よりロモソズマブという、最強の注射剤が登場しておりますが、使用可能な患者様が限られるため、まだ一般的とは言えない状態です。
上記の各々のグループの中に、さらに特徴が異なる薬が存在するため、全体としてはかなりの種類が使用されています。

さて、膨大な種類の中から、どの薬を使用するのが良いのでしょうか?

そこで必要な情報源は、年齢、過去の骨折歴、合併症、骨密度検査、採血検査などです。

その情報の組み合わせで、患者様に一番適切な治療薬が選択されることになります。
具体的な選択方法を挙げるときりがないので省略しますが、薬には副作用があるので、適切だと思われる薬でも処方しないほうが良い場合があります。

現在、私がかなり注意しているのが「腎機能」です。

薬の性質上、腎機能が低下した方に対しては、禁忌とか慎重投与などの記載があります。

腎機能は治療開始時は問題なくても、経過とともに悪化していく場合があるため、定期的な検査により、薬の変更や減量が必要な場合があります。骨粗鬆症の治療は長期間に及ぶため、内蔵機能の確認は大切ですね。

また、定期的な検査は、治療の継続につながります(骨粗鬆症の継続率は5年以内で約50%です)。

健康寿命と一言で言っても、色々なことに注意しないといけませんね。
みやりはでは皆さんと一緒に健康を考えていきます。

みやリハでは一緒に頑張って頂ける「パートの看護師」さんを募集しております。整形外科の知識向上に役立つ職場です。よろしくお願い致します。

2月21日の建設状況です。立派な建物に恥じないように頑張ります。

投稿日:2020年02月24日

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