院長ブログ

デュピュイトラン拘縮とは?

皆様、おはようございます。
みやリハ院長の宮﨑義久です。当院のブログをご覧頂きありがとうございます。
気づけば開業後7ヶ月が経過し、通勤服が長袖になり、日が暮れる時間も早くなっていました。
時間が過ぎるのは早いものですね。

今回はデュピュイトラン(Dupuytren)拘縮の話をさせて頂きます。
手のひらから指にかけて皮膚の下に硬い組織が出来ることにより、皮膚が引きつれて指が徐々に伸びなくなってしまう病気です。
デュピュイトランとはフランス革命時期に活躍したフランス人外科医の名前が由来です。ナポレオンの主治医だったようです。だいたい西暦1800年くらいの時期なので、日本では伊能忠敬が地形の測量を行っていた頃のようです。いつも思うのですが、西洋の医療はすすんでいますね。

話を戻しますが、少し詳しく説明すると、手のひらの皮膚の下には手掌腱膜という薄い膜があります。その膜が何かの原因で病的な変化を起こします。原因は不明ですが、中年以降の男性に多く、環指と小指に発生しやすいようです。
遺伝的な要因もあるようで、北欧系の白人に多く、アジア系の人には少ないと言われていましたが、最近は日本人にも多くなっています。最近の私たちの生活スタイルが変化しているためでしょうか?


上記の写真は手のひらに発生した引きつれ(cord)によって環指が曲がって伸び無くなっています。突っ張っているだけなので、握ることは可能です。
以前は病変部への注射によりcordを処置する事が可能でしたが、薬剤が日本に輸入でき無くなったため、
症状次第では手術をお勧めします。

投稿日:2020年10月25日

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